さまざまな仮想通貨に投資をしていくうちにドル(USD)や円(JPY)といった法定通貨以外にもテザー(USDT)といった仮想通貨が決済通貨に利用されていることにお気づきの方も多いのではないでしょうか?
例えば通常の取引であればビットコインを円で購入するとはBTC/JPY、ドルで購入するとBTC/USDとなりますよね。
しかし、海外仮想通貨取引所ではBTC/USDTのように「テザー(USDT)」といった仮想通貨が決済通貨として利用されています。
最近仮想通貨を始めたばかりの方では、仮想通貨を決済通貨として利用できる「テザー(USDT)」について詳しく知りたい方も多いようです。
そこで本記事では、このテザー(USDT)がどんな仮想通貨なのかまとめてみました。
これから仮想通貨テザー(USDT)を決済通貨に利用したいといった方は、ぜひ参考にしてみてください!
- テザー(USDT)は法定通貨と価値が連動するペッグ通貨(ステーブルコイン)
- 今後multi signature(マルチシグ)の実装が予定されている
- 海外仮想通貨取引所でペッグ通貨として利用すると便利!
仮想通貨テザー(USDT)とは?
仮想通貨テザー(USDT)とは、法定通貨と連動する「ペッグ通貨」です。
ペッグ通貨は、米ドルや日本円などの法定通貨と価値が連動するようにできています。
仮想通貨の中には、いくつかのペッグ通貨がありますが、その中でも代表的なものが今回紹介するテザー(USDT)となります。
テザー(USDT)は数ある法定通貨の中でも米ドルと紐図けられた仮想通貨となっており、1USD=1USDTになるように設定されています。
この仮想通貨が誕生した背景には、仮想通貨取引所への入金ができない法定通貨があったり、取引所間での送金問題があったりといったことが挙げられます。
たとえば日本国内では販売してない仮想通貨を海外仮想通貨取引所で購入しようとしても、日本円の入金ができないといった問題や、仮想通貨取引所間で送金する際に一度法定通貨へ戻さなければ送金できないといった問題がありました。
そこで活躍するのがこのペッグ通貨(ステーブルコイン)と呼ばれるテザー(USDT)です。
一度テザー(USDT)を購入することができれば、ほとんどの海外仮想通貨取引所で対応しているため、いちいち他の仮想通貨を購入して送金するといった手間が省けます。
また、このテザー(USDT)は1USD=1USDTに設定されていますので、ボラティリティの激しい仮想通貨市場全体が暴落した場合も安心して保有しておくことが可能です。
このように法定通貨と紐図けされた仮想通貨なので、日本円が入金できない海外仮想通貨で短期投資やスキャルピングをされる方には最適な仮想通貨となっています。
仮想通貨テザー(USDT)の特徴
仮想通貨テザー(USDT)には、以下の特徴があります。
- 価値の変動幅が少ないペッグ通貨(ステーブルコイン)
- Tether Limited社が発行している
- マルチシグの実装予定あり
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう!
価値の変動幅が少ないペッグ通貨(ステーブルコイン)
テザー(USDT)は、上述の通りペッグ通貨(ステーブルコイン)であるため価格の変動幅が少ないです。
米ドルと完全に連動しているわけではないですが、大きく乖離したとしても2%程度なので基軸通貨として保有しておくには最適な仮想通貨となります。
短期投資目当てで購入した仮想通貨の利益確定に使用するといいでしょう。
また、多数の海外取引所がテザー(USDT)を取り扱っているので、違う取引所を利用する際にそのままテザー(USDT)で送金することができます。
Tether Limited社が発行している
テザー(USDT)はTether Limited社が発行しています。
Tether Limited社は2015年11月に設立されており、「ジャン・リュードヴァイカス・ヴァン・デァ・ヴェルデ」がCEOとなっています。
運営会社は米国と香港にあり、海外仮想通貨取引所ビットフィネックスはTether Limited社の関連会社です。
そしてこのTether Limited社と海外仮想通貨取引所ビットフィネックスはひとつ問題点があり、以前ニューヨーク州司法長官から訴えられていた過去があります。
その内容はTether Limited社がテザー(USDT)に対する米ドルの準備金の量について偽りがあるということ。
つまり、もし米ドルやテザー(USDT)に何かあった場合には、テザー(USDT)の価値が保証されなくなってしまいます。
そして実際にTether Limited社はその偽りを認めて約20億円の和解金とNY州でのサービス停止を条件に和解しました。
ペッグ通貨として大変便利なテザー(USDT)ですが、このような偽りが発覚すると長期的にテザー(USDT)を保有することは残念ながらあまりおすすめできません。
ただ、投機目的として短期的に様々な仮想通貨を取引するのであればとても便利な仮想通貨となっていますので、もしテザー(USDT)を利用する際は自己責任で投資しましょう!
マルチシグの実装予定あり
テザー(USDT)のホワイトペーパーには、今後multi signature(マルチシグ)の実装が予定されているとの記載があります。
マルチシグとは、マルチシグネチャーの略でインターネット上のセキュリティ対策のひとつ。
具体的な内容としましては、仮想通貨を送金する際に複数人の署名(パスワード)が必要となります。
そのため従来よりもより強力なセキュリティ対策が実装される可能性があると考えてもらえるといいでしょう。
このマルチシグが実装されれば、たとえテザー(USDT)の送金の際にパスワードが盗まれたとしても、複数人のパスワードが必要なのでテザー(USDT)が盗まれる可能性が少なくなります。
今後テザー(USDT)をペッグ通貨として利用するときにマルチシグが実装されていれば今まで以上にハッキングなどの心配がなくなります。
仮想通貨テザー(USDT)の価格チャート
仮想通貨テザー(USDT)の価格は2022年2月3日現在1.0003USDとなっています。
この価格チャートを見ての通り、USDと紐づけられたペッグ通貨ということが分かりますね。
仮想通貨テザー(USDT)自体に投資する意味はほぼありませんが、仮想通貨を購入するために決済通貨として利用すると便利です。
特に海外仮想通貨取引所では簡単に扱うことができるのでおすすめです!
たとえば海外仮想通貨取引所から他の海外仮想通貨取引所に送金したい場合にもUSDTをそのまま送金することができるので、いちいち法定通貨で利確してから仮想通貨に交換して送金する手間がなくなります。
また、仮想通貨市場が下げ相場となった場合にずっと保有し続けるのは危険なので、USDと1対1の価値がある仮想通貨テザー(USDT)で利確しておき、仮想通貨市場が上げ相場となってくれば再度投資対象となる仮想通貨を購入するのがおすすめです!
仮想通貨初心者の方は、この仕組みを理解するまでに時間がかかるかもしれませんが一度使いこなせるようになると驚くほど便利なので、ぜひUSDTを決済通貨として利用できるようにしておきましょう。
仮想通貨テザー(USDT)の将来性
テザー(USDT)には、Tether Limited社自体の問題もありますが、通貨自体の内容はとても素晴らしく将来性のあるものとなっています。
実際に筆者も海外仮想通貨取引所でスキャルピングを行う際に利用していますし、アルトコインの短期投資にはテザー(USDT)の存在が欠かせません。
しかしテザー(USDT)自体の将来性はあるのですが、投資対象になるのかといわれるとそうではなく、あくまでペッグ通貨(決済通貨)として利用する仮想通貨と思っていただけるといいでしょう。
仮想通貨テザー(USDT)の買い方
テザー(USDT)の買い方は国内仮想通貨取引所から仮想通貨を購入し、海外仮想通貨取引所に送金する必要があります。
ただ、一度まとめて購入してしまえば他の海外仮想通貨取引所にもそのまま送金できるので非常に便利です。
海外仮想通貨取引所に送金するための仮想通貨を購入するのであれば以下の国内仮想通貨取引所がおすすめです。
中でも国内仮想通貨取引所で人気の高いコインチェックがおすすめです!
スマホで利用できるアプリも使いやすくて便利なので、ぜひ仮想通貨初心者の方は利用されてみてくださいね。
コインチェックで口座開設の手順もまとめていますので、こちらもあわせて参考にしてみてください!
まとめ
本記事ではペッグ通貨(決済通貨)として利用できるテザー(USDT)についてまとめてみました。
テザー(USDT)はTether Limited社が発行している仮想通貨で発行元に問題を抱えていますが、通貨自体は大変便利に利用できますので、ぜひ活用されしてみてはいかがでしょうか?
とくに仮想通貨市場全体が下げ相場になっているときは一時的にテザー(USDT)に避難させたり、短期投資の利確先には最適な通貨です。
海外仮想通貨取引所間の送金に便利で、決済通貨としても利用できる便利なテザー(USDT)をぜひ活用してみてください!
するとさまざまなアルトコインに投資が可能となり、分散投資の銘柄選びも幅が広がります。
ただ、投資に絶対はありませんので、あくまでも自己責任で取り組みましょう!